約 6,940,051 件
https://w.atwiki.jp/fh-legend/pages/22.html
ウィザード ウィザードとは、魔術系の職業のひとつ。 分類は中級職業。 ステータス 職業名 剣術熟練度 魔術熟練度 神術熟練度 弓術熟練度 体術熟練度 忍術熟練度 その他 ウィザード 0 1500 0 0 0 0 なし 基礎成長値 HP MP 力 生命 知力 精神 運 速さ -50 100 50 50 140 100 50 60 取得可能アビリティ 必要熟練度 条件 マジックパワー 300 なし マジックパワープラス 2000 マジックパワー取得 マジックライト 1000 なし マジックライトプラス 3000 マジックライト取得 技 通常攻撃 タメ攻撃 応急手当 ファイア アイスミサイル サンダー ドレイン マジックバリア ストリング ファイアボール フリーズ フレア その他 MP・知力の基礎成長値が高い。
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/444.html
「大丈夫!!みんなで力を合わせればきっと食い止められるよ!!!」 えい!えい!お~!! と少女が力強く拳を天に振り上げた・・・・・・・言った本人一人だけ・・・・。 ここは魔帆良の大樹前の広場。 その場にいる者達・・・・・20人程度の集団『極上生徒会執行委員と魔法使いの連合軍』は、巨大な闇と対峙していた。 形をもたない不定形な闇・・・・・冥魔。 大樹の魔力を狙った冥魔が現れ、近くにいた執行委員達と麻帆良の魔法使いが冥魔に対して戦闘を開始したのだが、 冥魔に対して致命傷を与えられず、とうとう広場まで押さこまれてしまったその時 行き成り現れ、膨大なプラーナを乗せた強力な一撃で一気に覆したのがこの少女だった。 歳のころ14程度、輝明学園の制服に胸当て、頭に鉢巻という滑稽な格好 それだけなら変わった少女で済むが、驚くべきは先ほどの一撃・・・明らかに人間の出せる一撃を超えたそれは 彼女が人ならざる存在である事を物語っていた。 「??あれ?どしたの皆?ほら!!元気だして!!気合だよ!!」 えい!えい!お~!!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・再び沈黙。 「・・・・・え~っと。・・・・・お、お~~。」 少し遅れてその場にいた集団の中で一人だけ、 極上生徒会執行委員の一人、少し茶色の入ったロングヘアーにピンクのカチューシャの少女 弓さやかが困惑の表情を浮かべながら同じように拳を上にあげた。 「もう!気合が足りないよ皆。もっと熱血でいこうよ!熱血で!!」 周囲の困惑を気にせず(気づいてないのかもしれないが・・・・) 三度目の正直! と、三度気合を入れようと拳を振り上げる少女・・・・ 「あ~あのね!ちょっとまって!」 しかしそんな少女にさやかが慌てて声を掛ける。 「うん??なに???」 「え~とね。気合を入れるのはいいんだけどね? そもそも・・・・・・あなた・・・・・だれ?」 「私??ああ!そういえば自己紹介してなかったっけ!私の名前は・・・ムツミ!ムツミ・アマミ!!よろしくね!!!」 その名前を聞いたとたんその場にいた執行委員たちの一部にどよめきが上がる。 ムツミ・アマミといえばラビリンス・シティに住むエミュレイター ・・・・・それも最悪の存在魔王級のエミュレイターの一柱だ。 執行委員の一部・・・・輝明学園所属のウィザード達にとって魔王は天敵である。 『勇者魔王』と呼ばれ、人々にも進んで手を貸す変わり者の魔王であるムツミ・アマミとは言え 油断できる相手ではない。ウィザード陣に動揺が走る。 「あ、ムツミちゃん・・・ね?私は弓さやか、よろしくね。」 しかし魔王の事など知らないさやかにとっては 変わった娘だな程度の感想しかない。 「うん!よろしく!さやか!!」 そういって元気よく手を差し出し握手を求めるムツミ。 それに困惑しながらも求めに応じるさやか ガシ!と(ムツミが一方的に)結んだ握手に気を良くしたのか 今度は握手をしたまま手を上にあげだした。 どうやら 「あ~~だから!ね?ムツミちゃん。気合入れるのもいいけどとにかくあいつを何とかしなきゃ~」 このままでは同じ事の繰り返しになると慌ててさやかがムツミに注意を施す。 ムツミも言われてやっと冥魔の存在を思い出したらしく、ようやく冥魔のほうに目をむける。 「あ・・・・そうだね!ごめん!!・・・・・って?あれ???」 既に冥魔はある程度ムツミに受けたダメージも回復したらしく、再び魔帆良の大樹の魔力を奪うべくさっさとこちらに向かってきていた。 気が付けばさやかや動揺していたウィザードの一部以外の執行委員のメンバーや魔法使い達も既に交戦状態に入っている 「あ~!!いつのまに!?そんな!私の気づかない内に動き出すなんて!! なんて卑怯な奴なんだ!!さやか!油断しないで!コイツすごくずる賢いよ!!!」 自分に気付かれず再び暴れだした冥魔に驚愕しながらも慌てて戦闘態勢に入るムツミ 「ム、ムツミちゃん・・・・・はあぁぁ~。まあいいわ。とにかくアイツを何とかしなきゃ。・・・・・そうだ!!!ネギ君!!」 ムツミの天然ぶりに呆れながらも気を取り直して、 今現在この広場内にいるメンバーの一人、 魔帆良の教師でありメンバーの中でも数少ない冥魔にある程度ダメージを与えられる火力をもつ存在でもある ネギ・スプリングフィールドに声を掛けるさやか 「はい?なんですか?さやかさん」 呼ばれて箒を操りながら上空からさやかの前に下りてくるネギ。 「・・・・ネギ君。たしかある程度時間を掛ければ大技が打てるって言ってたわよね?」 「え?あ、はい。・・・・ただ・・・・・僕の力だけじゃアイツを倒すのは・・・・」 悔しいが冥魔を倒すにはネギの最強魔法だけでは足りない。 高位の魔物を完全に打ち滅ぼす超高等呪文――――――ネギの持つ魔法の中で取っておきの一撃だが そもそも異世界の魔物たる冥魔を打ち倒すにはいささかネギ本人の自力が足りない。 己の力不足を嘆くネギにさやかが言う。 「・・・・確かにネギ君だけじゃ辛いかもしれない・・・・でも、さっきのムツミちゃんの力を合わせれば!」 「ええ!?」 「?うん??」よ~し!と冥魔に向かって突撃しようとしたムツミがさやかに呼ばれて振り向く ようするにさやかはネギとムツミによる同時攻撃を提案してきたのだ。 単純な発想ではあるが、それゆえに効果は高いのは理解できる。 「二人でタイミングを合わせて一気にあいつに攻撃して! それが出来るのは多分・・・この場には貴方達二人しかいないわ!!」 「とにかく!冥魔に反撃の機会を与えないで!!あの二人の時間を稼ぐよ!!」 実際問題、冥魔に対してこちらは今まで碌なダメージを与えてられていない。 「なるほど!よし!!やろう!!ネギ君!!」 さあ!!!とネギの方に期待の目を向けるムツミ しかしネギも魔法使いの一人である以上、ムツミと言う存在の恐ろしさも理解できる はっきり言ってかつて自分の村を襲った魔族達でさえここまでの力は持っていなかった 正直な所、力を合わせると言われてもムツミに対する恐怖が先に立つのが本音である。 とは言え、他に冥魔を倒すすべもない。 元々特に特殊な力を持たないさやかがこの場にいる理由は、元の世界においての彼女の経歴 特殊な犯罪者達と戦う秘密組織『マジンガーエンジェル』のリーダーポジションであった事を買われての事である。 ただでさえ学生達の集まりである執行委員において彼女のような特殊な訓練を正式に受けた存在は希少なのである。 その彼女が言う以上、他にすべもないだろう。 「・・・・・わかりました・・。僕!やります!!」 ネギが決心を決める。 「うん。ありがとうネギ君。 みんな!聞いたわね!!とにかく二人のチャージの時間を作って!!」 ネギの返事を聞いてさやかが、他のメンバーに指示をだす。 中には魔王との共闘にいささか不満を持ってる者も多いようだが、そもそも今の戦力ではほとんど致命傷を与えられなかったのだからしかたない。 さやか自身も自分の持つ数少ない武器『光子銃』を手に冥魔に向かう。 たとえダメージを与えられなくても、ネギとムツミが力を溜める時間さえ稼げればいい。 「よし!いくよ!ネギ君!!!」 「は、はい!!ラス・テル マ・スキル マギステル・・・・」 ムツミの合図にネギが答える。 意識を集中し魔力を蓄えるネギ 同じようにムツミも力を蓄える その間二人は完全に無防備となる。 「とにかく!冥魔に反撃の機会を与えないで!!あの二人の時間を稼ぐよ!!」 さやかが声を上げる。 攻撃こそ最大の防御! とにかく攻撃して冥魔の反撃の機会を奪う しかし冥魔とて、致命傷にならないと判っている攻撃なぞ意識すらしない!! 「まずい!!」 さやかがさけぶ!! 冥魔も本能で理解しているのだ。 今、自分に攻撃している雑魚どもなぞより、力を溜めている二人が脅威である事を!!! 周囲の攻撃を無視して二人に肉迫する冥魔!! 攻撃を喰らえばムツミはともかく、ネギは一溜まりもない!!! 「二人とも!!逃げてぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」 間に合わない!!! さやかの叫びも虚しく二人に迫る冥魔!!!!!!!!!!!! ・・・・・・しかし!!! 「デビルカッター!!!」 グギャアアァァァァ!!! 今、正にムツミとネギにその牙を振りかざさんとしていた冥魔を強力な刃をまとった斬撃が襲った!!! 「い、今のは??!!」 突然の援護攻撃にネギが疑問の声を上げる。 それは執行部や魔法使い達にとっても同じだった。 「あ、あれは!?」 魔法使いの一人が斬撃の放たれた方を向いてさけぶ。 目線の先にいたのは宙に浮かぶ一人の人影 「だれだ!?」 だれだ!!と口々に疑問の声が上がる。 そこにいたのは緑色の人影 「あれは!!!!」 さやかが声を上げる! 忘れはしない!かつて共に戦った彼のことを!! 蝙蝠に酷似した頭!!! 赤い悪魔の翼!!! 彼は!彼こそは!!!! 「デビル」 「「デビルマン!!!!!!!」」 さやかと共にムツミが叫ぶ! えっ?と、デビルマンという彼の名を知る事実に思わずお互いの声に顔を見合う二人 「!なにやってる!!さっさと片づけろ!!!」 デビルマンが二人に対して叱咤する。 「!そ、そうね!ネギ君!!」 「ハイ!!いけます!!!」 「よ~し!いくよ!!ネギ君!!」 いける!!と言うネギの返事にムツミが即座に攻撃の合図を送る! そして!!! 「いっけえええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」 「はあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」 ムツミとネギの攻撃が濁流となって冥魔に迫る!! 慌てて避けようとする冥魔!!が、しかし!! 「逃がさん!!!デビルアローーーーー!!!!!!!!!」 グギヤアアアァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!! デビルマンによって逃走を阻まれた冥魔はそのままムツミとネギの魔力の濁流に飲み込まれる!! 「「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉおぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」 圧倒的な魔力が冥魔にたたき込まれる!! 「「あああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」 グギゥラァァァァGFR4345H#$%&‘()!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 直撃をうけ断末魔の叫びをあげながらとうとう冥魔は消滅した。 後には、影も形も残らない。 無事な魔帆良の大樹とその静寂だけが人間側の勝利を証明していた。 「・・・・・や、やったの??」 さやかが疑問の声を上げる。 「…は、はい。・・・・・僕たちの勝ちです!!!!」 「うん。あいつのプラーナももう感じないし完全に消滅したと思う。私たちの勝利だよ!!!」 ネギとムツミがさやかに答える。 やっと終わった……さやかにも安堵の笑みが浮かんでいる。 執行部員や魔法使いにも大きな被害は出ていない、これは人間側の完全な勝利といえるだろう。 ところが…… 「……………まだ終わってませんよ。弓さん」 「え?」 「早く離れるんだ!弓さん!!」 冥魔を倒し安堵していたさやかに執行委員のウィザード達が反論する。 周囲のメンバーを見れば一部の者達が戦闘態勢を解除せず、ある二人・・・・ムツミとデビルマンに各々の武器を向けていた。 「ちょ!ちょっと!!!なにをしているの!あなた達!!??この二人は敵じゃないのよ!?!?!?!?」 周囲の面々に対して声を荒げるさやか。 だが、彼らはさやかの声を聞こうとはしない。 「・・・・・冥魔を倒すのに協力するのはただ単にそれが俺たちウィザードとの決まりで当然だからだ。 でもな!!こいつらはエミュレイターだ!人間を餌として襲う化け物共なんだ!!! しかも、こいつらはどう言うわけかファージ・アースじゃなく何故かわざわざこの学園世界に進入してきている・・・・。 わざわざこっちに来るなんてこっちの人間を襲うために決まってるんだよ!!!!!」 そう言ってムツミとデビルマンを睨むウィザード 彼らは魔王の恐ろしさを理解している。 いくらムツミが人々を助けようと、ウィザード達にとっては魔王とは恐るべき敵でしかない。 さらに、それに追随するように一部の魔法使い達も武器を構え直す。 魔帆良の魔法使い達にとっても魔王や悪魔といった存在は敵なのである。 故に、彼等は二人に対して油断なく武器をかまえる。 今だ周囲には緊張した空気がただよっていた。 「な、何を言ってるの貴方達!?? ムツミちゃんがそんな事するなんて・・・私は思わない!! それに彼は・・・・・デビルマンはそのエミュレイターとかいう存在じゃないわよ!!」 さやかは魔力を感じられない・・・・・・だからこそ魔王の恐ろしさを理解できない。 故にムツミがそんな存在だといわれても正しいかどうかは判らない。 しかし、デビルマンに関しては違う!! 彼は、かつて共に戦った仲間であり、彼が人を守る為に戦い続けた戦士である事を知っている。 その彼がムツミと共に行動しているのだ! それだけでも、さやかがムツミを信じるには十分だ!! だからこそ、さやかはウィザード達に反論する。 「彼は・・・・デビルマンは私の世界で共に戦った仲間よ!! 私達と一緒に人を助けるために命をかけた!!ね!! だから判る!!二人は敵じゃない!!」 叫ぶようにさやかが訴える。 そのさやかの気迫に押されうろたえるウィザード達・・・・・だが・・・・・ 「う、うるさい!!キミが何を言おうとそいつ等は化け物だ!! 俺たちの倒すべき敵なんだ!!!邪魔をするな!!引っ込んでてくれ!!!」 彼等は聞く耳を持たない。 元々魔王との共闘に不信感を持つものは多い。 しかもここはファージアースではない、アンゼロットの代行の赤羽くれはがいるとはいえ 世界が違う上ファージアースと繋がっていないここでは協定はほとんど意味を持たない。 だから、彼等も不安なのだろう。 いつ魔王に襲われるかも判らないという不安が彼等を突き動かしていた。 「さ、さやかさん・・・・・・」 ネギが不安そうにさやかを見る。 いまだ他の魔法使い達も武器をおろしていない。 「み、皆さん・・・・どうして? だって、ムツミさんは助けてくれたんですよ?」 「・・・・それは判っている。 だけどね、ネギ君・・・・だからと言って相手が人を襲う可能性がある存在である以上 彼女達を信頼するわけにはいかないんだ。」 「そ、そんな・・・・」 魔法使い達もまた元の世界で悪魔達と戦う者達である。 だからこそ魔王と言う存在を味方として扱う事は出来ないし、彼等を信頼する事も出来ない。 「・・・・大丈夫だよ。ネギ君・・・・なれてるから・・・・・そんな悲しそうな顔しないで?」 ・・・・・うろたえるネギに答えたのは非難されている当人たるムツミ自身 ラビリンス・シティにおいても迫害されている彼女にとってはこの程度の非難は慣れっこであった。 「でも!!」 「気にしないで。私は皆が助かっただけで満足だから!ね?」 己が非難されながらあくまでネギを気遣うムツミ・・・・ 「ふんっ!!!誘惑は貴様等魔王の十八番だからな!!! そうやってこちらの油断を誘うつもりだろうが!そうはいかんぞ!!!!!!!」 あくまで魔王と敵対しようとするウィザードや魔法使い達 そうだ!!そうだ!!!とムツミを非難する 彼らにとってあくまで魔王は敵でしかない 彼等の顔には魔王に対する殺意と・・・・・恐怖が浮かんでいた。 「………ちっ。」 舌打ちするデビルマン・・・・・・・ 判っているのだ、こうなる事は・・・・・・・ 「・・・・・・いくぞ・・・・・・・ムツミ。」 「え?」 「さっさと逃げるぞ!!デビルウィィィィング!!!!!!!!」 「!?ふわあぁ!!!」 デビルウイングを展開し、ガシッ!!!っとムツミを捕まえ音速で空に舞うデビルマン 敵意を向けられているからとは言え、彼等と敵対する訳にはいかない。 「なっ!!!に、にがすな!!!!!」 慌てて追おうとするウィザード達 だが! 「!やめなさい!!!!」 逃がすまいとするウィザードを銃を構えて威嚇して止めるさやか 「な!邪魔をするな!!!」 「行って!!!デビルマン!!!」 「!?さやか!?!?」 叫ぶムツミ! 「くっ!!あいつは大丈夫だ!!行くぞ!!!」 デビルマンは元の世界でマジンガーエンジェルの一員たるさやかの強さを知っている。 それにウィザード達も仲間に危害は加えないだろう・・・・ だからこそ、今はここから離脱する事を優先する!! 「くそ!!!所詮は魔法関係に関しては素人か!!邪魔だ!!!」 さやかを振り解こうとするウイザード だが!!! 「ラス・テル マ・スキル マギステル!!」 「なっ!!ネギ君!!何を!!!」 「フランス サルタティオ・ブルウェレア」 轟!! ネギの起こした協力な風がそれを妨害する。 「な、なにをする??ネギ君!!」 魔法使いたちが非難する。 「・・・・・・・・」 ネギはそれに答えずただデビルマンとムツミの去ったほうに目を向ける。 ネギが稼いだ一瞬ですでに二人はこの場から離脱していた。 「・・・・やれやれ・・・・なんとか無事に離脱できたか・・・・」 デビルマン・・・人の姿に戻った不動明が安堵の息をもらす。 「・・・・さやか・・・・ネギ君・・・・・」 ムツミが心配そうに逃げてきた方向に顔を向ける 「・・・・心配するな。あいつらだっていくらなんでも仲間を襲ったりしないだろう。」 そう言ってムツミに気休めの言葉を掛ける明。 「・・・・うん。」 「全く、お前は・・・・。だからあまり連中と関わるなといったろう。 あいつ等だって決して無力な連中じゃない おまえが関わらなくても後しばらくは持ったろうし、そうすれば援軍だってきたはずだぞ」 呆れながらやれやれと苦笑いで明がぼやく。 ムツミが学園世界のトラブルや戦いに首を突っ込むのは何も今回に限った事ではない。 毎回毎回同じように首を突っ込んでは、余計に事態を引っ掻き回したり、 一緒になって戦って、今回みたいにウィザードに追いかけられたり、 戦い以外でも迷子を捜して本人も迷子になったりと 余計なトラブルを普段から巻き起こしているのが彼女だった。 ちなみに、明はそのたびにムツミの尻拭いをしていたりする。 「・・・・ごめん。」 さやかとネギの事が気に掛かっているらしく、いつもの元気もなくただあやまるムツミ その姿は勇者魔王と呼ばれる彼女からは想像できないほど弱弱しかった・・・・ 「・・・・・まあ、気にするな。 それにあの子供の方はともかく、さやかは俺の知り合いだからな。心配なら学校で様子見て来てやるよ。 お前はいつもみたいに馬鹿みたいに笑ってりゃあいいんだ」 この話はもう終わり。と、ぽんっとムツミの頭を軽く叩いて明は自分の寮の方へ帰っていく。 それで、少し安心したのかムツミにもほんの少しだけ笑みが戻る。 「うん・・・。ありがとう・・・・それじゃあ、また・・・・・。」 礼を言ってそのままムツミが闇に消える。 恐らくはラビリンス・シティーか裏界に戻ったのだろう。 「また、か・・・やれやれ・・・・・。」 恐らくこれからもムツミはこの世界に来るだろう。 二人の事で今は落ち込んでいるが、無事を教えてやればどうせ懲りずになにかとトラブルに関わっていくだろう。 そして・・・・・また、その度に自分はアイツの尻拭いをするハメになるのだろう。 「全く・・・・・あいつらしいといえばらしいが・・・・・・まだしばらく面倒事が続きそうだな。」 もう慣れたといえば慣れたが・・・・・はあ、とため息を漏らす。 すると・・・・・・ 「あら?そう思われるのでしたら、あの者など放っておけばよろしいのではございませんか?明様」 いつのまにか現れたエイミーがそう明に声を掛ける。 「あの者とて魔王の端くれです。明様のお手を煩わせずともあの程度の事態、切り抜ける事など容易ですわ。」 それは判っている。判ってはいるがしかし・・・・・ 楽しいのはどうして終わってしまうのだろう… 普通の時は歩いているときだ 楽しい時は走っているときだ… 走り続けているといつかは疲れてしまう、そうして楽しいのは終わってしまうのだ アライグマくんもシマリスくんも、きっと僕より速く長く走れるのだろう ひいらぎくんも、うぃざーどだからきっと長く速く走れるに違いない でもいつかはアンゼロットがやってきて任務に連れて行かれてしまう だから誰よりも楽しいのが早く終わってしまうに違いない そうだ、きっとそうなんだ ひいらぎくんは可哀想だぁ~…っ(泣 「あ~あぁ、そうだろうよ。でもな・・・・・」 ・・・・・皆に非難の目を向けられながら、それでもなお、人々のために戦う彼女。 それはかつてデーモン族を裏切り、ミキのために戦い続けた自分に良く似ている。 化け物と呼ばれ、孤独に戦う事の辛さを知るデビルマンにとって、ムツミは放っておく事のできる存在ではないのだ。 「・・・・放っておけないんだよ・・・・危なっかしくてな・・・・。」 小さく・・・・しかしはっきりと呟く明。 「まさかそれは・・・・・愛!ですか?」 「阿呆。どっちかつーとありゃ世話の掛かる弟だ。」 エイミーの軽い冗談に呆れながら答える。 「弟?妹ではないのですか?」 「ふん。あんなおてんば、女とは思ってねえよ。」 「あらあら。」 エイミーはただ静かに笑いながら明の後を付いて来る。 「・・・・・所でおまえ。」 「はい?なんでしょうか。」 ふと、振り返りエイミーに何か聞こうとする明 しかし、しばらく考えて・・・・・ 「・・・・・・いや。てか!さっさと帰れよお前!もうすぐ寮に付いちまうだろうが!!」 既に寮は目の前になっていた。当然学生寮なのだから男子寮である。 こんな所に女それも“メイド”なんて連れてきたらどんな誤解を生むか判ったもんじゃない 「いえいえ。私はこのまま明様のお部屋までご一緒するつもりですよ?」 「やめろ!!!ただでさえ最近ムツミと一緒にいる事が多い所為でミキに誤解されてんのに!!!!」 やいやいがやがやとエイミーと言い合いながら寮へと帰る明 後日しっかり寮生に目撃されていた事が発覚してまた恋人の牧村ミキに誤解されるわけだが・・・・ 「はわあぁぁぁ~~~大変だったみたいだねぇ。 ごめんねぇ。ネギ君もさやかさんも。」 輝明学園の理事代理であり現在学園世界におけるウィザード達の責任者でもある赤羽くれはが二人に詫びる。 デビルマンとムツミが逃走してすぐ、柊と二人駆けつけたくれはが目撃したのは、 ネギとさやかに非難の目を向けるウィザード達と魔法使い達 そして、どちらに付く事も出来ず双方を見守る残りの執行委員たちの姿だった。 あわてて魔帆良の学園長に連絡を取り、自らの権限と学長の権限においてこの場を収め 二人に事情を聞いた彼女がまず最初に行ったのがこの謝罪である。 「ったく!!あいつ等!!頭に血が昇りすぎだぜ!!」 ぱんぱんっ!と手をはたきながら柊蓮司がこちらにやって来る。 今さっきまで不満の収まらないウィザード達の相手をしていたのだ。主に拳で 因みに魔法使い達も急遽この場に駆けつけた学園長自らに説教を受け、皆既に解散している。 「やれやれ・・・・。 まあ不信がる気持ちはわからんでもないが・・・・・・手を差し出した相手に刃を向けるとは・・・・・。 『偉大な魔法使い』を目指す者の取るべき振る舞いではないのう・・・・。」 いくら相手が悪魔とはいえ・・・・・・これでは昔『エヴァンジェリン』を迫害し追い詰めた者達や、 以前の関東魔法協会と関西魔術協会の衝突の頃と全く変わらない しかも、逃した事に腹をたて、 感情のままにネギとさやかを非難するとは・・・・・・ 「全く・・・・・情けない話じゃ・・・・・。 いや、わしの方からも謝罪させていただこう。 ネギ君、弓君、本当にすまなかったのう。 同じ魔法使いとして恥ずかしい限りじゃ。」 そういいながら学園長はさやかとネギに頭を下げた。 「い、いえ!そんな・・・・私たちは大丈夫ですから。」 「そ、そうですよ!頭を上げてください学園長先生!!」 学園世界のトップ二人の謝罪に恐縮しながら、二人は返答する。 実際、別に睨みあっていただけで、攻撃されたというわけではない ・・・・・・くれはと柊が来なければ時間の問題だったかもしれないが。 「うん。ありがとうね二人とも!」 「ふむ・・・・。そう言ってもらえるとわし等も気が楽になると言うものじゃ。ありがとうネギ君。それに弓君も」 あらためて感謝の意を告げるトップ二人。 正直こうも謝罪や礼をいわれると逆にこちらが困ってしまうくらいなのだが・・・・・ ネギなどすでに緊張のあまりカチンコチンに固まってしまっている。 「それにしてもよ。あいつ等にも困ったもんだぜ・・・・・・ 行き成り魔王に喧嘩売ろうとするなんてよ。いくらなんでもムチャってもんだろ!?」 柊がイライラしながらウィザード達の無茶を非難する。 柊自身幾度となく魔王達と戦ったベテランのウィザードであるが、 だからこそ魔王達の恐ろしさは身をもって理解している。 「ん~。ほんとこまっちゃうよねぇ~。 まあ、あの子達もまだ若いからさ~無茶しようとしちゃうのは仕方ないのかもしれないけどさ~」 やれやれとくれはが柊に続く。まあ、本人もまだ若いはずだが・・・・。 学生が多い・・・・というより、ほとんど学生しかいないウィザード達には、当然無茶をする者も多い。 しかも、厄介な事にストッパーになれる経験豊富なウィザードは数が少ない。 だからこそさやかのような他校の戦闘経験豊富な人材に、なるべくチームを組んでもらっていたのだが・・・・・・ 「ごめんなさい・・・・・。私だけじゃ彼等を抑えられなかった・・・・・・。」 少し顔を伏せながら、こんどはさやかが謝罪する。 今回のような場合に彼等を抑えるのも自分の役割だったはずだ、 もしも相手が、デビルマンやムツミでは無く他の相手だったら恐らく全滅していただろう・・・・・・。 「は、はわあぁぁ!!そんな事ないよ!!さやかさんが抑えてくれたから下手に戦闘にならずに こちらの被害もなかったんだから!!」 悔やむさやかを精一杯励まそうとするくれは。 「うむそうじゃ。自信を持ちなさい。さやか君・・・君は上手くやっておるよ。」 学園長もそれに続く 「それに君が魔王達との間を取り持ってくれたから皆無事にすんだのじゃ。 それに不満を言うのはあやつ等の未熟ゆえの驕りじゃよ。 ウィザードとわし等魔法使いの・・・・・な・・・・」 ウィザードや魔法使いにとって一般人は守る者・・・弱者でしかない。 一般人を軽く見がちな者達がいるのも事実。 そしてさやかは特殊訓練を受けているとは言え、 ウィザードの区別ならばイノセントに分類される・・・・・・一般人の扱いだ。 だからこそ、ウィザード達も魔法使いも、特別な力をもたないさやかを軽視し、制止を聞く事はなかったのである。 「そ、そんな事・・・・・」 「事実じゃよネギ君。 マギステル・マギを目指すものとしては恥ずべき事ではあるがのう・・・・・。」 そんな事はない!と反論しようとするネギをさえぎるように学園長が悲しげに呟く。 実際これは特殊な力を扱う者達を導く組織においては永遠の問題であった・・・ 沈黙が辺りを包む。 その沈黙を破ったのはやはりこの男であった。 「ん~・・・・まあ、過ぎた事は考えてもしょうがねえだろう。 さやかもあいつ等止められなかったからって、気にすんなよ? さっき俺もこってり!絞っておいたし、じいさんも同じだろ? あいつ等だってあんだけ絞りゃあ、いいかげん、さやかの言う事だってしっかり聞くさ!!」 柊の励ましにくれはが続く 「はわ!そうだよさやかさん!! まあ・・・・・・それにほら!こうゆうのって、よくある麻疹みたいなもんだし! その内ちゃんと皆、反省してくれるって! だからさ。ネギ君も元気だして!ね?」 結局の所、この手の問題は多かれ少なかれ、力を持てばよくある事であろう。 自分達に出来るのは、ただその過ちに気付く手助けぐらいなものだ。 「それよりもさあ。その助けてくれた二人にちゃんとお礼しないとね!! ・・・・・・う~ん。たしか勇者魔王ってラビリンス・シティにいる魔王だよね?柊」 気を取り直して手を貸してくれた二人の事を考えるくれは。 「へ?・・・・・・そうなのか?? いや、わりいんだが、俺ラビリンス・シティの事は全くしらねえから」 あいにくとラビリンス・シティとファージアースが接触を計った頃は すでに他の世界でどんぱちをやらかしてたのが柊である。 と、いうかここに帰って来るまでラビリンス・シティどころか 『金色の魔王ルー・サイファー』の復活もしらなかったのだから、 柊に魔王の話を聞くなど無駄でしかなかった。 「はわあぁぁ~。そ~だよねぇ~。ひ~らぎだもんね~。知ってるわけないかぁ」 「おい!俺だからってのはどうゆう意味だよ!?」 「はわ?口に出して言って欲しい??」 「・・・・・いや・・・・いい。」 どうせ口ではくれはに勝てないのは判っているのだから・・・・とはさすがに口に出さない。 「う~ん。でも困ったなぁ。怒ってないといいんだけどその二人・・・・」 彼女にしても、ただでさえ人手の足りない学園世界でわざわざ魔王級 しかも、こちらに協力的な相手に喧嘩を売る気など無い。 出来る事なら、これからも協力してもらいたいのが本音である。 まあ、魔王との協力に否定的な連中はまた何か言ってくるかも知れないが、 そう言う相手を黙らせるのもまた、責任者の務めである。 とはいえムツミ・アマミはおそらくラビリンス・シティ デビルマンとやらはさやかの話だと正体不明 学園世界からラビリンス・シティに行く術などエミュレイターではない自分達には無いし、 デビルマンはそもそも居場所がわからない。 「・・・・・あの~もしかしてデビルマンの居場所判ったり・・・・しませんよねぇ?」 一抹の望みを掛けて、学園長に問うくれは だが・・・・・ 「むう・・・。調べられん事もないとは思うが・・・・あれだけの力の相手が今まで隠れていたわけだしのう・・・・。 時間が掛かる上、少々大人数で調べる事になるぞ。」 そうなれば、彼の存在が公のものになってしまう可能性がある。 ・・・・・・正体を隠している以上、無理やり白日のもとに正体をさらせば デビルマンがこちらに危害を加えださないとも限らない。 「はわわわわ!!!ダメダメダメ!!!!今のなし!!今のなし!!!!」 そんな事になれば、それこそやぶへびである。 侘びを入れようとして敵対されてはかなわない。 「まあ、デビルマンの方はともかく、そのムツミって奴は、学園世界のあっちこっちでトラブルに首突っ込んでんだろう? それならその内また会う事もあんだろ。礼ならその内、俺が言っとくさ」 同じようにあっちこっちに首を突っ込む柊が答える。 デビルマンの正体を突き止める事が危険である以上、もう片方、ムツミに的を絞るしかない。 それなら普段からいろんな事件に首を突っ込んでいる柊が適任である。が・・・・・ 「・・・・・でも柊あの子の顔知ってるの?」 じと~と半眼でくれはが柊を睨む。 うっ!と言葉に詰まる柊。 実際、マジカル・ウォーフェア以降現れた魔王であるムツミの顔など柊が知るわけなかった・・・・。 「全く!ひ~らぎはぁ。一応執行部室にだって魔王の簡単なデーターぐらいはあるのに 全然見ようとしないんだから・・・・」 「・・・・・・すまん・・・・・。」 柊蓮司・・・・・・調べ物の苦手な男である・・・・。 「はあぁぁ~。まあいいわ・・・・明日、資料見せてあげるから。柊、それ見て探してきてね?」 とはいえ手がかりが無い上、ほかの手段が危険な以上、柊に期待するしかないだろう。 「ふむ。どうやらそれが一番安全そうじゃのう。 さあ、それではもう夜も遅い・・・みな寮に帰りなさい。 ネギ君はわしが送るとしよう。このかやアスナちゃんも心配しておるじゃろうしの。」 見ればそろそろ時計が夜の12時を指そうとしている。 「あっ!そういえばアスナさんに帰るの遅くなるって伝えてない! ~~!!!どうしよう!!!」 さっきまでまだ沈み気味だったネギがアスナの名前を聞いたとたん、それまでの表情を一変させ 半泣きになりながらうろたえだす。 アスナとこのかはネギのルームメイトであり、授業の時以外は基本この二人がネギの現在の保護者である。 当然二人ともネギが魔法使いとしてパトロールに出ている事は知っていたが、 まさか冥魔と戦ったり、その後いろいろあって今まで帰るのが遅れているとは思わないだろう。 下手をすれば帰ったとたんアスナのカミナリが落ちるかもしれない。 部屋でアスナ達と帰りを待っているオコジョ妖精のカモが何とかアスナを説得してくれているかも知れないが・・・・・ まあ無理だろう。正直、さっき冥魔と対峙したり他の人達に睨まれた時より帰ったときのアスナのカミナリのほうが怖い。 「ほっほっほ。安心なさい。此処に来る前にネギ君が遅くなる事はわしがこのかに伝えておいたから」 「!!ほ、本当ですか!?学園長先生!?!?!?!?」 震えるチワワのような瞳で学園長を見つめるネギ。 よっぽどアスナのカミナリが怖いのだろう 「うむ。安心なさい。それでは行こうかのう。くれは君達も早く帰りなさい。 柊君。すまんが彼女達を送ってやってくれ。」 「ああ。わかったよじいさん。 ほら、いくぞくれは、さやか。」 「それじゃあ学園長、これで失礼しますね。」 「うむ。それではのう。ゆくぞ。ネギ君」 「はい。それじゃあ皆さん、お休みなさい!」 ぺこり、っと一礼してネギが学園長に連れられて去っていく。 「応!じゃあな。ネギ!」 「はわ!それじゃあね。ネギ君!」 柊とくれはがネギに別れを告げる。 しかし、さやかはその後ろで黙り込んでいた。 「・・・・さやかさん。大丈夫??」 心配そうに声を掛けるくれは。 「え?ええ・・。」 「・・・・・もしかして・・・・まだ気にしてる?」 曖昧な返答をするさやかにまだ先ほどの事を気にしているのかと不安になるくれは。 しかし・・・ 「うん?ああ・・いえ。そうじゃないんです。 ちょっと考え事してて・・・・・。」 「考え事?」 「・・・・・ええ。あ、別に対した事じゃないんで気にしないで下さい。」 「はわ?そう??」 「はい。・・・・それじゃあ、帰りましょう二人とも!!」 そういってさっさと歩きだすさやか。 「はわ~??」 「ん~??」 そのさっきまでと打って変わった態度に少し疑問は残るが、 まあ元気を取り戻したならいいか、と二人もさやかを追ってその場を去っていった。 魔帆良の大樹の影に隠れ、彼等をずっと見つめていた存在に気付かず・・・・・ 「・・・・・・やれやれ。デビルマンの正体・・・・・か。 ・・・・・・さて?どうするのだ?」 影に隠れていた存在・・・・薄いローブを身にまとい緑の髪を夜風にたなびかせながら 魔王の一柱『風雷神フール・ムール』はここにいない相手に問いかけた。 ―――――――なあ? よ・・・・・・・・ 届くはずの無い相手への呟きは、彼女自身が起こした風の音にかき消され 誰にも聞こえることは無かった。 ← Prev Next →
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/319.html
「…ミル!?」 ミルクは跳ね起きた。頭から濡れタオルが落ちる。 心臓がどきどき痛いほど跳ねている。 怖い夢だった。自分と同じくらいの女の子に襲われて…完膚無きまでに敗北する夢。 思わず辺りを見渡す。間違いない。ここは… 「…嫌な夢を…ミル!?」 知らない部屋だった。 真新しい畳の匂い、古びてはいるが趣味のよい家具。 寝ている場所もいつものベッドじゃない。ミルクの身体にはいささか大き過ぎる、羽毛布団。 「ここはいったいどこミル?」 パッと見た感じだとこまちの家に近い感じがする和風の部屋。だが、漂っている澄んだ空気はどう考えても、違う。 いつも起きる時間からはだいぶ遅いらしく、閉じられた障子からは温かい日差しが入ってくる。 「まさか、さっきの夢、本当のことだったミル?」 だとしたらあの後、あの女の子に自分は攫われたと言うことなのか。 だが、それにしては怪我をしていないのが不可解だった。あんだけボロボロにされたはずなのに、すり傷一つ残ってない。 「と、とにかく…」 混乱しているなりに結論を出し、ミルクは布団から出て、立ち上がる。 PON! 「ここが一体どこなのか確認しないと」 くるみの姿になって障子に手をかける。 一瞬、あの子に連れてこられたなら開かないかも、という嫌な考えを頭をよぎったが、そんなことも無く、障子はあっさり開く。 「ここって…」 障子を開けてすぐに目に飛び込んで来たのは、石のタイルを敷き詰められ、掃き清められた大きな庭。 その庭の入口には赤い木でできた門が立っている。 石のタイルを包むようにかなりの樹齢である古木が立ち並び、さわさわと風に揺れている。 こんな感じの場所には見覚えがある。前に似たような場所には行ったことがある。 「神社?」 その時にココが話してくれた。確か人間の世界に古くからある神様を祭る場所だったはずだ。 「でもなんで…あれ?」 状況が分からず辺りを障子から頭だけを出してきょろきょろと辺りを見ていたくるみは気づいた。 縁側の向こうから、誰か来る。くるみの顔を見て、小走りに近づいてくる。 「はわー。よかったあ。気がついたんだ」 その人は大人の女性だった。 見た感じ、くるみやプリキュアのみんなよりは年上に見えるが、ココやナッツほどでは無い。その間と言ったところの年頃だ。 普通の服では無く、人間の世界で見たキモノのような変わった服を着ている。 その女性はほほをぽりぽりと掻きながら柔和な笑みを浮かべくるみに言う。 「いやあ~幸福の宝石が発動したときはどうしよ…はわ!?と、とにかく、無事で良かったよ!」 途中まで言った何かを誤魔化すようにあははと笑って女性はくるみに話しかける。 「えっと、じゃああなたが助けてくれた…んですか?」 目の前の女性の発言にかすかな違和感を感じながらも、くるみは確認を取る。 「そだよ。見つけたのはエリスちゃんだけどね。あ、ちなみにあたしはくれは。赤羽くれはって言うんだ。よろしくね」 そう言ってくれははにこやかに手を差し出す。 「あ、はい。私はミ…美々野くるみです。よろしくお願いします」 とりあえず目の前の女性からは嫌な気配は感じない。きっと大丈夫。 そう判断してくるみはギュッとその手を握り返す。 そうしてしばし握手をした後、くれははくるみに問いかける。 「ところで、どっか痛いところとか無い?大丈夫?」 「えっと…はい。大丈夫です」 くれはの言葉に、しばし己の体調を確認し、くるみはくれはに返す。 「よっし。ちゃんとうまく行ったみたいだね。連発だったからちょっとやばいかな~と思ってたけど」 それを聞いて、くれははその場で小さくガッツポーズを取る。 その様子を見て、くるみは怪訝そうに問い返した。 「えっと、何がですか?」 「へ!?あ、いや、そのね…」 くるみの問いに何故かくれはは顔を赤らめてくるみに言う。少しだけ、言いにくそうに。 「実はさ、ここだけの話、あたし回復魔法がちょっとだけ…ほんのちょっとだけ苦手でさ。たま~に、ほんとにごくたま~にだよ?失敗するんだよね~」 んでもまだとどめさしちゃった~ってことは無いから安心してねと一つもフォローになってないことを口走るくれは。 だが、対するくるみはくれはの最初に口に出した言葉が気になっていた。 「回復…魔法ですか?」 魔法。くれはが自ら口に出した言葉だが、くるみの知る限り、人間界の住人は魔法を使えない。 くるみたちの世界でもごく限られた王族たちのみがわずかに扱えるくらい。そういう力のはずだ。 「うん。一応神社の娘ってことで昔っから陰陽師の勉強させられてたから、一応そこそこ使える方だと思うよ?」 だが、目の前の女性はあっさりと肯定する。まるでそれが当たり前のことだとでも言うように。 「え?でもかれんもナッツ様も魔法が使える人間がいるなんて一言も…」 そのことにくるみは首をかしげる。 「…あ。もしかして、くるみちゃん、人間のウィザードの知り合いがいないんじゃない?」 その様子を見て、くれははくるみに尋ねる。 「え?あ、そう…なるのかな?」 確かに少なくとも自分のことをウィザード、魔法使いだと言う人間は見たことが無い。 …伝説の戦士なら5人ほど知ってるが。 「ああ。だからだよ。ウィザードは普通の人間には正体明かしちゃいけないって決まりがあるから」 周りにイノセントしかいなければそう誤解しちゃってもしょうがないよとうんうんと頷いて答える。 「そう言うものなの?」 くるみの問いに年上の余裕って奴をよそおいながら、にこやかにほほ笑んでくれはは頷く。 「そ。世界結界が修正しちゃったり、消しちゃったりするからね。ふつ~の人たちが知っちゃうとさ」 ああ、この子はあんましウィザードのことを知らないんだな。もしかしたら覚醒したてなのかもと考えながら。 ちなみに目の前の少女がウィザードではない、という可能性は考えない。何故ならば… くれははしげしげとくるみの方を見る。特に頭の上の部分と、お尻のあたり。 「な、なに?」 その様子に、ちょっとだけ後ずさりながらくるみは聞き返した。 「いや~耳も尻尾も完全に隠れてるなあ~と思って。変身、上手なんだね~」 ピンクのウサギが変身した少女が普通の人間ってことも無いだろう。 「え?…あ!」 くれはの言葉にくるみは先ほど感じた違和感の正体に気づき、息をのむ。 そうだ、この人は、面識のない自分がミルクの姿の自分を寝かせた部屋にいることに何の疑問も感じて無かった。 …まるで自分が変身できることを知っていたかのように。 「あの、えっと」 「ああ、大丈夫大丈夫」 困惑するくるみにくれははヒラヒラと手を振ってみせる。 「人狼の知り合いはいないけど、詳しいことは昔お母さんにみっちり教わったから」 他のウィザードのクラスの把握も必要だからってね~とちょっとだけと昔を思い出し遠い目をして言う。 「人狼ですか?」 「そう人狼。くるみちゃんみたいに変身できる子たちのこと。知らない?」 「え、ああ、それならば…」 そうか。ココ様やナッツ様みたいに変身できるパルミエ王国の住人は人間の世界では人狼と呼ぶらしい。 聞いたこと無いけど、多分普通の人間じゃない、ウィザードたちの用語と言うことなのだろう。 持ち前の回転の速い頭でそう納得して、くるみはくれはに頷き返す。 「そっか。分かってもらえたみたいでよかったよ」 その言葉にくれはは顔をほころばせる。 その笑顔につられるようにくるみも笑顔になり…次の瞬間、その顔を強張らせる。 「何か出たっ!?」 くるみの鋭敏な感覚が的確にそれをとらえる。理屈は分からないけど…嫌な気配。 「ごめんなさい。私、行かなくちゃ!」 くれはに一言、そう伝えるとくるみは駆けだす。嫌な気配を感じた方向へ。 「え?ちょっと、ど~したのくるみちゃん!?」 ただならぬ様子に戸惑いながら声をかけるくれはが、懐の振動に気づく。 「はい?あ、アンゼロットさん?今ちょっと急用が」 一言言って切ろうしたくれはの顔に、緊張が走る。 「…本当ですか?分りました。すぐに応援に行きます」 真面目な顔になり、くるみの走って行った方向を確認し、確信する。 「…すぐに追わないと」 くるみが向かって行った方向は、輝明学園。 そこに仮面の冥魔の冥魔が出現したと言う報告。 間違いない。くるみが気づいたのは、それだ。 不可思議な確信を持って輝明学園へと向かうくるみ。 彼女は未だ気づいていない。自分が今、どこにいるのかに。 ← Prev Next →?
https://w.atwiki.jp/nw2neta/pages/2.html
メニュー トップページ ご意見・ご要望 +スタイルクラス アタッカー キャスター ディフェンダー ヒーラー +ウィザードクラス 大いなる者 落とし子 陰陽師 吸血鬼 強化人間 使徒 人造人間 侵魔召喚師 人狼 聖職者 転生者 忍者 魔剣使い 魔術師 魔物使い 勇者 夢使い 龍使い 異能者 侍 仙人 錬金術師 同調者 箒騎士 汎用特殊能力 +魔法 装備魔法 発動魔法 メディウム +アイテム 武器・防具 魔導具 箒 箒オプション バイオオーガン 遺産 錬金兵装 ワールドアイテム パーソナリティ サンプルキャラクター ワールド エネミー トラップ 公式シナリオ 公式リプレイ 小説・漫画・CD その他 合計: - 今日: - 昨日: - リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ ここを編集
https://w.atwiki.jp/kazematuri/pages/26.html
Wizerd - ウィザード † 作成中
https://w.atwiki.jp/onlinesilkroad/pages/15.html
imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 4大元素の力を自分たちの知識でより神秘的なものに昇華させ 魔法を作り上げた自然のエキスパート。 大きな杖から放たれる魔法の一撃は、どんな相手をも粉砕する威力を持つ 特徴 狩りスキルについて パーティー狩りの時の動き 対人戦法 コンボ ヲリ持ち チェイ持ち ヲロ持ち バド持ち クレ持ち 特徴 全種族、職種の中で最も高い火力を誇る ライフターンオーバー中の火力は鬼だが防御力は酷いほど落ちる うまく相手を殲滅出来た時はとても気持ち良い 狩り 狩りの時の動きなど スキルについて アイスウィンド ライフコントロール グラウンドショック 上記の3つは絶対にレベルを上げる。高威力、広範囲でパーティに貢献できるようになる 必須スキル アイコン 名称 説明 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 アーススピリット 範囲攻撃の威力を上げる他、取得するために必要とされる imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 アイススピリット 上記と同様 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 サンダースピリット 上記と同様 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 グラウンドバリア 一定時間物理攻撃の被ダメージを大幅に減少させる imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ライフコントロール 攻撃力を大幅に増加させ、狩り効率を上昇させる imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 アイスミスト(LV1) 他のプレイヤーから見えなくなり、モンスターからも攻撃されなくなる。狩り場に向かう時に必須 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 グラウンドショック 広範囲攻撃。PT狩りに必須なので絶対取得する imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 アイスウィンド 広範囲攻撃。グラウンドショックと同じ理由 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 サンダーアロー 範囲攻撃の間に入れる。範囲があるためPT狩りではアイスアローよりも優秀 準必須スキル アイコン 名称 説明 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 テレポート 逃げるときや、素早く付近に移動したいときに使用 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ファイアアロー 出が早く高威力。ソロ狩り用 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ウィンドストーム(LV1) 対象と付近にいる敵を大きく怯ませる。モンスターがあらぬ方向に飛ぶのでPT狩りでの使用はNG パーティー狩りの時の動き クレリックを攻撃しているモンスターを範囲魔法で倒すのが役目。=高経験値の要となる ライフコントロールを入れて、休まずに攻撃するのがコツ 破魂がたまった場合は、すぐに闘神モードになって消化し、再度鬼を貯める スキル回しは サンダーアロー→グラウンドショック→サンダーアロー→アイスウィンドのループがオススメ 攻撃が途切れることなく、常時範囲攻撃が使える ウィンドストームの使用は控える クレリックを攻撃していないモンスターに攻撃するとモンスターが向かってくるので要注意 もしも向かってきた場合は一人で叩かずクレリックの後ろに逃げるとモンスターが帰っていく 一人で叩いてしまうとモンスターに殺される事があるので気をつける 対人 戦法 出来る限りやられないよう隠れたりしながら後方から攻撃 高い攻撃力とそれなりにある機動力をどう生かすかが重要 一撃をいかにして当てるかを考えるのがウィザード戦の醍醐味。 ステルスからの奇襲はなるべく死角を狙う。状態異常やサブマスタリーのスキルも生かす 普通状態の闘神状態の火力>>>ライフターンオーバーの火力 狙い目は相手のバフが薄くなったところで重要な人を倒した後 そのまま無双or1か所に数名が固まっている時に一気に殲滅するのが基本 コンボ アイスコンフュージョン→ファイアブロウ スキル「氷冠」を発動している人に効果絶大 MPを0にしながらHPを削る事が出来る ファイアアロー→ファイアブロウ 出の早いファイアアローから更に出の早いブロウを使う トドメを刺す時に最適 ウィンドストーム→ファイアブロウ ノクバで怯ませた後、高火力で出の早いブロウを放つコンボ 相手のほうがレベルが低く、スタッフの性能が良い場合はとても安定する ヲリ持ち 攻撃性能:非常に高い 耐久性能:低い ソロ狩り: 難易度:難しい ヲリスキルの妨害とウィザードの高い火力を持ち合わせる 反面、攻撃をまともに受けるとあっという間に沈むのでウォーリアに慣れていないと難しい 集団戦では高い火力と防御、支援力を生かせる チェイ持ち 攻撃性能:非常に高い 耐久性能:低い ソロ狩り: 難易度:??? 知力キャラのためスキルの使用が難しい メリットはボルトでインベントリが埋まるのが嬉しい点 クロスボウでプレイヤーやモンスターの足止めしながら闘う また、集団戦ではサポートの少なさゆえ味方の足を止めることも可能 ヲロ持ち 攻撃性能:非常に高い 耐久性能:低い ソロ狩り効率:良い 難易度:普通 攻撃性能は全マスタリーの中でも最高に近い デバフを入れてからの攻撃はとてつもない火力 1v1だと、スタンから闘神状態でメテオを使えばまず負けない 集団戦でもサポートスキルと呪いのおかげで優秀なサポーターになることが可能 もちろん、ウィザードの火力で相手を圧倒することも可能 バド持ち 攻撃性能:非常に高い 耐久性能:非常に低い ソロ狩り効率:普通 難易度:簡単 MPが枯れる心配がないので攻撃面が優秀 バドスキルのおかげでサポートも豊富だが、防御力は低い モンスターからの先制攻撃防止スキルのおかげでソロ狩りもサクサクいける 蛇足だがレベリングの速さが凄まじい クレ持ち 攻撃性能:非常に高い 耐久性能:低い~(錬金差)~高い ソロ狩り: 難易度:難しい HPが少しでも残れば一瞬で完全回復する。実はかなり高い耐久を持つ 更に最強魔法攻撃のサクリファイスとウィザードの攻撃、テレポートも持っているので性能は非常に高い ただし錬金術でHPや防御力を上げていないと回復の意味がほとんどないため、錬金必須となる プレイヤーの腕次第で弱くも強くもなる組み合わせ 詳細はこちら→Wizクレ バド持ちの欄について…アダージョやアンアンテの効果はステータスに依存しないです。 -- さすらいの… (2010-04-05 12 49 51) ○アンダンテ -- さすらいの… (2010-04-05 12 50 36) バド持ちについて、商人向き。音壁常時、消える時はWIZで消えて乗り、消えない時はアンダ等をしながら乗れる。 -- 名無しさん (2010-04-13 16 21 37) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mpri/pages/1.html
@wikiへようこそ ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 バグ・不具合を見つけたら? お手数ですが、こちらからご連絡宜しくお願いいたします。 ⇒http //atwiki.jp/guide/contact.html 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 @wikiへお問い合わせ 等をご活用ください
https://w.atwiki.jp/msvipvip/pages/24.html
職業紹介 魔法使い 頭文字がウォーリアーのWと被り海外ではMageのためMと略される 序盤では他職がポカポカ殴ってるのを横目に1確2確で沈められる 近接が全身に課金して(キリッ)としてる中、攻撃されたら負け理論でウィザードは武器だけで(キリッ)とできる スキル サンブレイズ 文句なしの主力。MAX振り推奨。 サンダー召喚 優秀な足止めスキル。振るほど使いやすくなるがTPとの兼ね合いである程度で止める。 ファイアボール 圧倒的にMP効率が悪いがファイアエレメンタルとブレザーエクスプロージョンの効果が乗るので利便性は高い。 サンブレイズでちょこっと残る敵へ追い打ちで仕留めるので、多少振っとくと狩りやすさUP。 エレクトリクフィールド MP消費が馬鹿でかいが紙装甲のWIZの生命線。サブプリの奴は回復スキルがあるから別に上げなくても問題ない。 インテリジェンス 知性を上げるパッシブ。サブクラスにも影響するので振っとくと便利。でも振りすぎはTP圧迫するから注意。 ファイアエレメンタル サンブレイズとファイアボールの威力を上げるパッシブ。MAX振り推奨。 バーガトリファイア 連打できる範囲スキル。振っとくと緊急時もライトニングで足止めしてる間にまとめて葬れるが、MP消費きついしTP回す余裕がないと思われる。 移動中も撃てるので逃げ回りながら連打することも可能。 ウィークネスエレメント vsBOSS専用の超限定スキル。効果もそれほどじゃないが、対BOSSとしてTPが余ったら少し振ってもいいかも。 フェニックス こけーwwwwwwwwwwっこっこっこっこっこけーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww その他 基本的に振らないでいい。 サブクラス M/W 知らん M/K 光魔法 M/P 賢者プレイでひゃっほいwwwwwwww 装備も流用できるのでウィザードのサブで一番人口多い M/S 火魔法特化型 M/R 闇魔法 中二には是非
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/2623.html
/ 、__ ト、 \. /  ̄``=== ー--‐ 冫 ヽ. ,´ / | 丁 、 '. ' ' / / | ト、 ! } '. ' ' L上|_l. _ | | . | } / '. .' j 「l_ノ .\「`ト、 | r/卞7 / ,' } .' { {ィfで不ヽ \j /ホ7 〃 ' / ' .' V 八{`弋_ツ ヒツ / / / } ./ .´ ; イ|ヽハ ヘ 厶イ} / l/ .' ,' { ヘ ′ ムィl/レ′ .' / .// { }、 ‘ ’ .イ ヽ ' / ./ .´ ヽ i j ノ_.へ、 < l } / ' / ..-=Yハヘ.ヾ . `-干壬`ヽ;. ヽ ノ. / / /´ . . . . . {レ'ノ、ソヽ . . . . | .| ./,イlト、ヽ/ ; ; /. . . . . . . . . { | . . . }',. . . . | | .i レ'イ|レ/ / / . / . . . . . . . . . | |. . . .| ヽ . | .| . . | | / / / . . . . . . . . . . . | | . . . l ;ト、 .ト、. | | / /. . . . . . . . . . . . . | | . { //人ヾ} . ヽ| | / / . . . . . . . . . . . . . . . .| |. . . ∧.//{` .く . . .| | 名前:緋室灯(ひむろ あかり) 性別:女 原作:ナイトウィザード 一人称:私 二人称:あなた 口調:寡黙/クール AA:ナイトウィザード/緋室灯.mlt 「紅き月の巫女」で初登場したプレイヤーキャラクターで以降の作品にも登場する。 『静かなる緋』の二つ名を持つ。 強化人間として育てられたため、感情に乏しい。 どんぺりというフェレットをペットにしている。 料理の腕はクリーチャーが生み出されるくらい駄目である。 キャラ紹介 [[やる夫]]Wiki Wikipedia アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 やる夫が口笛を吹きながら荒野に旅立つようです WILD ARMSシリーズ ヒロイン。筒に眠っていた 常 まとめ 完結 やる夫たちでソードワールド悪党PT! ソードワールド2.5 人間の魔動機師 常 第1話 まとめrss 安価 短編集完結 鬼滅の聖杯戦争G Fate ランサーのサーヴァント 準 まとめ 完結 やる夫はポケモン世界で何かを成すようです ポケットモンスターDPt ヒナギクの人型ポケモン『イズナ』 脇 wiki R-18 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/197.html
命題。 果たして中村 剛太の持つモーターギアは、モーリー=グレイに通用する武器なのだろうか? 二度にわたるモーターギアの攻撃は、二度共に呆気なく彼女の甲冑に弾かれてしまった。 それがモーリーの積極的意思による防御であったならまだいい。 しかし現実にはモーリーは剛太とモーターギアを全く意識していない。 魔剣使いたる彼女が身につけている、剣士としての無意識的な知覚と危機回避能力だけで対処されてしまっている。 ……つまりは、全く話になっていない。 だが、それで『否』という回答を導いた者は命題を過って捉えている。 確かに、中村 剛太はモーリーにとって路傍の小石も同然だろう。 正面から相対すればおそらく一合で決着する。5秒持てば奇跡の領域と言った所だ。 しかしここで論じているのは中村 剛太の力量などではない。 重要なのはモーターギアがモーリー=グレイにとって有効な武器であるかどうかだ。 その点を論ずるのならば、回答は『是』である。 意識的にであろうと、無意識だろうと、『防御した』という事実には変わりない。 むしろ無意識的に防御したからこそ、それは彼女の直感において『防がなければならない』ものだと判断しているのだ。 問題はタイミング。 甲冑を貫けない以上その隙間を突くしかない。 モーリーの身体能力を考慮すればそれだけでもお釣がくるほど困難な上に、加えて彼女の知覚能力も考慮せねばならない。 攻防の最中に打ち込んでも簡単に弾かれた。飛礫に紛れ込ませても誤魔化せなかった。 要するに生半可な隙を突いても全く意味がない。 かといって、彼女の知覚を上回る速度を出すのは、いかな速さを身上とするモーターギアでも不可能。 であれば剛太がこの戦いにおいて取りうる手段は一つしかなかった。 ――モーリー=グレイ 対 ブラボー・ナイトメア。 互いに全力を振り絞り、討ち果さんとする彼等の闘いを、その最高潮で横からかっさらう。 卑怯と謗られるだろうか、あるいは姑息と嘲笑われるだろうか。 だがそんな事は剛太の知った事ではない。 そもそも中村 剛太と彼等ではスタンスが違う。 その力量でもって道を押し通すやり方になど、付き合っていられない。 卑怯でも姑息でも勝ちは勝ちだ。 力量に絶対的な格差があるこの場において、中村 剛太の活きる道はそれしかない。 幸いにして――当然の選択としてモーリーは剛太の事を完全に無視していた。 故に彼はただ訪れるだろうその一瞬だけを待てばいい。 全身の神経を研ぎ澄ませて、最速・最巧の一投だけを叩き込む。 そして――世界を灼き潰す閃光と共に、その瞬間が来た。 ※ ※ ※ 「散華せよ!!」 解放した魔剣の暴威を解放する。 目の前の戦士も後方のウィザードも周囲の総て何もかもを白色の力で染め上げる中。 ほんの僅かに瞬いた小さな輝きが疾走るのを、致命的なタイミングで知覚した。 引き伸ばされた一瞬の中で、ちっぽけな銀輪がゆっくりと飛来してくる。 (避――) ――ける事は、できない。 彼女がその一撃のために解き放った魔力は極大。 極大であるがゆえにその最中で細やかな制御制動が及ぶはずもない。 その狙いは精密にして精緻。 彼女の魔剣を振るう動作がまるで銀輪の軌道に吸い込まれるようにさえ見える、完璧な軌道。 1mmでも身体を動かせれば簡単に弾けてしまえるその一撃を――自ら放つ力に拘束された彼女には避ける事ができなかった。 ※ ※ ※ そして、瓦礫の世界だけが残った。 かつて市街地であったこの場所は既にその面影は微塵もなく、ただただ圧倒的な破壊に蹂躙された傷跡だけしか存在しない。 何もなくなったその場所に、剛太は一人立ち尽くした。 彼なりに総てを込めた一撃、その確かな手応えを証明する血に濡れたモーターギアを握り締めて、剛太は地を蹴って走り出した。 「戦士長! ナイトメア!」 モーリーが全力を搾り出したあの状況では、たとえモーターギアの一撃で彼女を絶命させたとしても解き放たれた力は止める事はできない。 つまり剛太の攻撃の成否に関わらず、ブラボーとナイトメアはあの魔剣の破壊を正面から受ける事になっていたのである。 無論それは彼の責任ではないが、その瞬間を狙うためにあえて看過したのも事実だった。 恐らくは剛太がブラボー以上にシルバースキンの防御力を過信していたのもあっただろう。 モーリーの全力の一撃が、これほどまでに桁外れであった事を読めていなかったのもあった。 そして、それ以上に―― 「見事……と。言っておこう」 ――彼は、魔王という存在を、過小評価していた。 体中に戦慄が走りぬけ、剛太は凍りついたように動きを止めた。 まるでブリキのようになってしまった身体を、ゆっくりと動かす。 揺れる視線の先、廃墟の世界の中、鮮血に濡れた魔王がそこにいた。 「―――」 言葉さえも出す事ができなかった。 愕然としたまま凝視している剛太をようやく正面から見据え、モーリーは自らの喉に手を充てた。 モーターギアによって裂かれた喉から鮮血が零れ、彼女の身体を紅に染め上げていく。 だが彼女はそのような事は些事とばかりに剛太に向かって口を開く。 「だが、妾を討つにはあと僅かに『力』が足りなかったな」 「―――っ」 一歩。モーリーが剛太へと歩み寄る。 同時に彼女の身体が傾いだ。倒れそうになる身体を手にした魔剣を杖に立て直す。 ブラボーとの凄烈な戦い。ナイトメアによる超上位魔法の二撃。 《生命の刃》《魔器解放》による膨大な魔力の消費。更に加えてモーターギアの一撃。 これほどの攻撃に晒されていれば、いかな魔王といえど消耗は著しかった。 もはや歩く事さえも困難に見えるその姿に、剛太は歯を食いしばり己を奮い立たせた。 モーターギアを握り締めて彼はモーリーに相対する。 彼の戦意を見て取って、モーリーは僅かに目を細めた。 「……先の一撃は、賞賛に値する」 モーリー=グレイはその性情ゆえに正面からのぶつかり合いを好む。 だが、だからといって搦め手の戦術を唾棄するほど狭量ではなかった。 明確な力の差を、それ以外の手段によって補い覆そうとする。 そういった意味で言えば剛太の取った戦術は戦いとして正しい。 「なればこそ、ここにきて無様な抵抗などを晒してくれるな」 「……っ」 圧倒的な敵からの評価は僅かなりとも誇れるモノがあるだろう。 だがそれ以上に、既に闘いが決したような物言いに剛太は歯を噛んだ。 無様な抵抗。確かにそうかもしれない。 だが、無様だろうと格好が悪かろうと、ブラボーとナイトメアが命を賭して闘った以上自分も退く訳にはいかない。 宮殿で守護者の少女に言われた言葉を思い出す。 中村 剛太は今ここにいるのだ。ここにいる以上、為せる事と為すべき事が必ずある。 「う、ぉおおおぉおぉおおおおっ!!!」 咆哮と共に腕を翻す。 渾身の力を込めてモーターギアを射出する。 その速度は先の一撃にも劣らない程に速く、鋭い。 ……だが。 仮釈それが先の一撃を上回るものであったとしても。 正面から相対した以上モーリーにとって一切の脅威ではなかった。 「……そのような児戯で晩節を汚すとはな」 魔剣を握り締め一閃する。 たったそれだけで、剛太の渾身の一撃は呆気なく弾き飛ばされた。 あらぬ方向へ弾かれていくモーターギアを見ながら、剛太は歯を食いしばった。 モーリーが更に一歩踏み出す。斬撃圏内。 身動き一つ取れずに睨みつけてくる剛太を冷ややかに見据えながら、モーリーは魔剣を振りかざした。 もはやかける言葉すらもなく、彼女は一片の逡巡もなく魔剣を剛太に振り下ろす。 そこで、彼女は見た。 確実な死を目前にしながら、凄絶な笑みを浮かべている中村 剛太を。 「……”こんな児戯”で十分なんだよ」 彼は振ってくる刃に眼もくれずに言い、 「十分だとも。ブラボーだ、戦士・剛太――!!」 それに男は応えた。 魔剣が振り下ろされると同時、剛太を護るように銀鱗の壁がせりあがった。 更に刃はそれにぶつかる刹那、見えない障壁がその侵攻を阻む。 展開されるシルバースキンと《フォース・シールド》。 だが崩壊寸前のシルバースキンと残り僅かな魔力で編んだ防御魔法では魔剣の一撃を防ぎきる事は叶わず。 二つの壁はそれまでの堅牢さが嘘かのようにあっさりと打ち砕かれ、魔剣の一撃はそれに護られた剛太を切り裂いた。 「―――!!」 しかしその刹那、既にモーリーの意識には剛太など存在しなかった。 瓦解寸前の総身を奮い立たせ、振り返ると同時に渾身の斬撃で薙ぎ払う。 そこには拳を構える一人の男。纏っていた銀のコートは既になく、場に不釣合いなツナギを纏っていた。 振り返り様の一撃。避けられる間合いではない。 しかも絶対の防御を誇っていたシルバースキンを纏っていないブラボーがその剣閃を防げる道理もなく。 その刃はブラボーの脇腹を抉り、切り裂き、その胴体を一文字に断ち割 ブラボーの渾身の拳が、突き出された。 「っ!?」 間違いなく身体を真っ二つに断ち割った。その感触が確かに手に残っている。 だが、ブラボーの身体は満身創痍なれど二つに割られていない。 それどころか、モーリーは”魔剣を振るってすらいなかった”。 (《時、戻――》) 因果を歪めて僅かな時間を逆行させる夢使いの異能、《時戻し》。 それに気付いた瞬間には、既に彼女は攻撃の機を失っていた。 「おぉおぉおおぉおおっ!!!」 「ちぃいっ!!」 放たれた拳を魔剣で持って受け止める。 どこにそれほどの力が残っているのか、魔剣越しに貫いてくる衝撃にモーリーは顔を歪める。 拮抗しせめぎあう拳と刃。 結局の所最後に残るのは、己が持つ得物の一撃のみ。 二人は残された力の総てを振り絞り―― 出遅れてなお、ブラボーの拳撃に刃を合わせるモーリーの技量は文字通りの意味で神がかっていた。 ――だが、次の瞬間に彼女の目の前に訪れた光景は、総てを超越する魔王の思考をすら、凌駕した。 「ば……っ!」 驚愕にモーリーが呻く。 拳を受け止めたモーリーの魔剣。彼女の魂ともいえる、その刃に。 亀裂が走った。 「馬鹿な……! 我が魔剣が、たった一人の人間に……!!」 「否ッ!! この拳が纏う力は、俺一人のものでは――ない!!」 モーリーの魂の刃に突きつけられた拳。 シルバースキンを纏わぬが故に付与された《レイ・ソード》の輝き。 そしてもう一つ。 拳に装着され唸りを上げて回転する、戦輪の武装錬金―― モーターギア・ナックルダスターモード。 ――あるいは、始めからこの方法を取っていればブラボーとモーリーの戦いはより優位に進められていたかもしれない。 だが、優位なだけでは意味がないのだ。 モーターギアによる打撃力の強化がモーリー=グレイに看破されてしまえば、当然彼女はその使い手たる中村 剛太を標的に定めていただろう。 そうなれば、ブラボーにモーターギアを装着させ丸腰となった剛太には抵抗の余地も回避の余地も存在しない。 かといって彼を護るためにブラボーかナイトメアの戦力を削ぐのでは本末転倒だった。 だが、ここに至ってしまえばもはや防御や戦力の維持など無意味。 必要なのは―― 「……教えてやるよ、大魔王」 驚愕するモーリーの背後で、怨嗟のような声が響いた。 しかし彼女には振り返る余裕などなく、彼が何をしているかさえも推し量れない。 「道端の小石だって、躓けば怪我をするって事をな――!!」 そんな彼女の背中を睨みながら、剛太は胸を裂かれた痛みを押し切って手を伸ばした。 その先に張るのは砕かれたシルバースキン。 彼がその欠片を掴むと同時、銀鱗のコートは光と共に核鉄へと変貌する。 ひび割れた六角の核鉄を握り締める。 決意。 掌握。 そして、咆哮。 「――ダブル武装錬金ッ!! モーターギア・アナザータイプ!!」 その手に新たなチャクラムが生み出される。 現出すると同時、彼はフルスピードでそれを回転させて射出する。 細やかな軌道や回転を定める必要などない。 必要なのは―― ――相手を打ち斃す『力』、ただ一つ。 銀光が疾走しモーリーの両脇を駆け抜ける。 向かうは彼女に立ちはだかるキャプテンブラボー。 彼が突き出し、握り締めるその拳。 試した事などないが、剛太には確信があった。 モーターギアが彼の意思によって生み出されたモノである以上、それは何よりも確実な保証だった。 既にナックルダスターによって強化された拳に、もう一つのモーターギアが重ね当てられる。 激しく回転する二つのチャクラムがせめぎあい、軋み合い、重ね合わされる。 モーターギア・ダブルナックルダスター!! 拳が刃を打ち砕く。 砕け弾け散っていく己が魂を、魅入られたように凝視したまま動かない女公爵。 ブラボーが強く深く一歩を踏み込む。 地を砕き大気を割る震脚。 螺旋を描き巻き上がる力が集う先は、己が信ずるその剛拳。 「これが、武装錬金!!」 一 撃 「これが!!!」 必 殺 「―――――人間の力だぁああぁああぁぁぁっっ!!!」 ブラボー正拳!! 人間の拳が魔王の身体を討ち貫く。 苛烈なる闘いの幕引きは呆気ないほどに簡単に。 末期の声を上げる事もなく、”女公爵”モーリー=グレイはこの世界から姿を消した。 ※ ※ ※ 「――」 剛太が眼を覚ました時、眼に入ったのは瓦礫の世界だった。 状況を思い出せずに一瞬だけ呆然とし、すぐにそれを思い出した剛太は慌てて周囲を見回す。 「気が付いたか」 始めに眼に入ったのはツナギを纏ったブラボーだった。 彼は剛太に背を向けたまま、周囲の瓦礫の世界を――その先にある小高い丘を見据えていた。 あそこには銀成学園――月匣の内部には巨大な洋館が立っていたはず。 だが、おそらくはそこで行われている戦闘の影響なのだろうか、現在は跡形もなく消え去っていた。 「……って。ちょっと待った!」 そこでようやく剛太は総て思い出した。 そう、闘いはまだ続いているのだ。 「なんでこんなトコにいるんですか、戦士長! 俺なんか放っておいて斗貴子先輩達の援護に――ッ痛」 叫んで身を起こした拍子に身体に激しい痛みが走りぬけ、剛太は顔を顰めた。 身体を傾がせた事で彼の胸においてあったモノがするりと地面に落ちた。 それは二つの核鉄。剛太とブラボーの物だ。 「……あ」 「……そういう事だ」 地面に落ちた核鉄を見て剛太は眼を見開く。 二つの核鉄は、崩壊寸前にまでひび割れていた。 それらは剛太の傷の治癒に当てられていたのだが、ほとんど治癒されていない。 核鉄の機能がほぼ停止しているのだ。 「核鉄――武装錬金がなければ俺達はあいつらの力になれん。悔しいが、やはりアンゼロット嬢の言うとおり錬金の戦士ではウィザード達の一助になる事はできない」 「……公爵位の魔王を真正面から捻じ伏せた男の言う台詞ではないな」 少し離れた場所で0-PHONEを使っていたナイトメアが苦笑混じりに漏らし、二人の許へ歩み寄ってくる。 そのおぼつかない足取りが、彼もまた限界に達している事を如実に顕していた。 「ロンギヌスのサポートメンバーが間もなく来るそうだ。後は柊 蓮司や武藤 カズキ等に任せるしかない」 「………」 そうせざるを得ない状況ではあったが、二人としてはそれに沈黙して返すしかなかった。 「ああ見えて柊 蓮司は優秀なウィザードだ。武藤 カズキもそうなのだろう?」 「無論だ。アイツは――」 ブラボーがナイトメアに言いさした、その時。 閃光が奔った。 そして柊 蓮司と武藤 カズキが向かった先、その戦場に。 黎明のような輝きが溢れ出した。 ← Prev Next →